南房総オーガニック長期研修での南房総太陽農園の作業。
南房総太陽農園はトータル5日間の作業だった。こちらは後に一年間の長期研修に伺うことになる。
南房総太陽農園での研修日誌はこちら
■初日はハウス内作業から
南房総太陽農園は白浜にある海の見える農園だ。
初日の作業はこちらのハウス内にて。
こちらが白菜の苗。
この苗はセル状のポットで植えられた、セル苗というものでこれを横四列のマルチに植えていく作業。手で土を掘ってセル苗の土部分を九割以上埋めるといった形で植えていく。セル苗はポット一つ一つに上から水をかけてあげないと生育が悪いことがあるそう。
この日は一か月研修のはじめだったが、甘えん坊に育った体なのか指の爪が少しはがれたようだ。掘るたびに痛い。実に情けないの~。
苗植えが終わり、今度はじゃがいもの種いもを半分に切る作業だ。じゃがいもはアンデスレッドと言っていたと思う。
初日はこれで終了。爪がはがれたのはきつかった。
■二日目は管理機による溝あけからスタート
こちらは南房総太陽農園の一部。海がうっすら見える。写真にはいないがトンビもずっと飛んでいる。いいとこだなー
さて、二日目は人生初の管理機作業だ。といっても農作業に関わることはほぼ全て「人生初」なわけだが。
まずは機械の通る目安をつくる。糸に棒のついたものを指導者と引いて直線をつくり、糸になぞって踏んで足跡をつくる。この足跡のラインに沿って管理機を動かすわけだ。
こちらがお借りした管理機。8馬力仕様だそう。
前進、後進をバーで設定した後クラッチを入れて動かす。溝をあける刃の部分はロータリーといって別のバーがある。なのでただ移動する場合はロータリーを切った状態で動かすのが基本。
この手の農具でのけががかなり多発しているそうで、場合によっては身体欠損、死亡まで行くこともあるんだそう。草刈り機などエンジン音がうるさくて声が聞こえず、肩をポンポンとされたとき動いている草刈り機と同時に振り向いて…なんてこともあるらしい。
とにかく機械の扱いには徹底して気を付けなければならないと感じた。操作事態はなんとかできたかな。
・溝を空けたらじゃがいもを植えよう
その後作った溝の畝側(太い方)にじゃがいもを植えていく。まずは30cm感覚で並べていく。昨日切ったいもだ。この切り口を下にして並べ、すべて並べ終わったらいもの三倍程度の深さに掘り、いもを入れて土で覆う。やり方は人それぞれで片手でいもを握ったまま土に埋めたり、両手を使い片手で穴を掘り片手でいもを入れ土を覆うといった方法がある。
・仕上げにマルチ張り
終わったらマルチを張る。マルチを張ってしまえば収穫まで水やり不要で何もしなくていいらしい。土中の水分が固定されるようだ。マルチは大きいサランラップ状態になっており、先を土で覆って固定してラップを包むようにマルチを覆っていく。
距離があり、この日は風も出ているので少しずつ左右を土で仮止めしていく。仮止めの土は溝あけでじゃがいもを植えていない部分を使うわけだ。
最終的に植えてない側の畝は管理機で完全に崩し、マルチの端を土で全て埋める。管理機が入らない側は鍬で土を崩してマルチを埋める。まだまだ現代でも鍬の使い道は多いんだそう。
完成がこちら。この日の南房総太陽農園はこれで終了。
■3日目は畑作り
この日は午前、午後ともに南房総太陽農園での研修だ。この日もよく晴れていた。
作業内容はまず古いマルチをはがす→はがした畝にぼかしをまぶす→ぼかしごとトラクターで耕す→マルチを機械ではるという流れだ。
・古マルチはがし
雑草が生えていてはがしづらい。土に帰るマルチではないので土中に残らないよう気をつけてはがさなければならない。
こうなる前にはがしたいところだが収穫などに追われてどうしてもこうなってしまうこともあるそう。丁寧にはがしていく。
・ぼかしまき
この後ぼかしをまく。ぼかしとはぬかともみがらを発酵させてつくる。ものによっては牛糞、鶏糞などを入れる場合もあるようだがここではぬかともみがらと微生物の三つ。この微生物がぼかしの完成速度を速めてくれてるとのこと。
ぼかしはマルチをはがしたところに均等にまく。
トラクターの前にちょっと収穫。こちらは白菜。根本から切って、アブラムシがついてる葉を捨てる。
ねぎも収穫。こちらは生育が進んで花のつぼみ、ねぎぼうずができたもの。こうなると収穫できないそう。地方によってはねぎぼうずを天ぷらにするところもあるみたい。
この辺でちょっと休憩。海はすぐ近くだ。
・休憩後はトラクター
さて休憩が終わったらトラクターの登場だ。写真はとり忘れてしまったがサイズ的にはハーレー二台分といったところか。公道も問題なく走れる程度のスピードが出る。後ろにロータリー(土を耕す刃)がついており、前に進みながら耕すのが基本。手押しの機械よりは楽だがそれでも緊張はする。
・仕上げはマルチ張り
トラクター後、足跡で直線をつけそれに沿って畝をたて、マルチを張る。
今回は機械でマルチを張る。
この機会は後ろ向きに進んでマルチを張る。まずスタート地点にマルチの先頭を土にしっかり固定する。その後ロータリーで耕しながらマルチが張られていくわけだが両サイドのタイヤのようなところがしっかり地面についていれば両サイドに溝をつけ、さらにマルチの両サイドに土を覆いながら進んでいく。説明だとわかりづらいと思うが、要するに人力でやってたことを機械で一発でやってくれるわけだ。
このマルチつき管理機が重くてなかなか操作が難しく、だいぶ曲がってしまった。んーすいませんでした。
南房総太陽農園での三日分の作業はこれで終了。残りはその2に続きます。