【南房総オーガニック長期研修】~南房総太陽農園~その2

南房総オーガニック長期研修での南房総太陽農園の作業後編。

南房総太陽農園での残り二日分を記述します。

■午後からの苗植え

この日は午後から苗植えだった。まずはマルチに植えるための穴をあけるのだが、今回はこのような機械を使った。
マルチシート穴あけバーナー
非常にわかりづらくて申し訳ない。持ち手の部分についてるのは専用のガスボンベだ。先端はとがっており、少し膨らんだところは火を出すための穴があいている。ライターを使ってこの部分に着火すると炎の槍状態になる。これでマルチの上から差し込むことでマルチを溶かして穴を開け、地面にも穴をあけることができる。ビニールマルチ専用の穴あけ器だ。

開けた穴に苗を植えていく。カリフラワーだったと思う。
苗

・露地の後はハウスで苗植え

この後はハウス内での苗植えとなった。こちらは穴あきマルチだったのでただ植えていくだけだ。

穴なしマルチは紹介したような機械であける人もいれば、手であける人もいる。手で最小の穴をあけて植えることで、機械より雑草防止効果が期待できる。機械ではどうしても穴が大き目になり、マルチに覆われてない部分から雑草が生えがちだ。

機械を使えば当然作業効率はいい。だが草が生えることを考えれば手であけていく方が後々楽に済む可能性がある。天候がひどければどちらでも失敗はする。どこに手間をかけるか、その時の気候や出荷の状況、お客様の声など、多くの内容を加味して判断することが重要だと感じた。

■最終日は収穫から

まずはキャベツの収穫だ。少し悪くなっている葉は捨てて売り物になるものを選別する。
キャベツ

キャベツの後はハウス内でほうれん草の収穫だ。雑草に負けじと元気に生えている。
ほうれん草

ほうれん草は片手でにぎれるくらいの束にして麻ひもで固定する。その際に小さい葉や黄色くなった葉は取り除いておく。また、まんなかに幼虫が潜んでることもあるので忘れずに確認する。

ブロッコリーも収穫した。全部をひっこぬくのではなく、ある程度の大きさになっているものをはさみで切って収穫する。
ブロッコリー

・ほうれん草の緑色について

写真では見づらいがこちらの農園のほうれん草は、やや薄めの黄緑に近い綺麗な緑色だ。生で食べてもえぐみや苦みはほとんどない。もう少し前に収穫したものははっきりと甘味が感じれるものだったそうだ。

スーパーで買えるほうれん草は深緑といっていいくらいの濃い緑だが、あれは正常とはいいがたい。本来はこちらのような黄緑色くらいの濃さになるはずだ。濃い緑のほうれん草は窒素過多の可能性が高い。この手のほうれん草は生で食べると苦みが濃く、おいしくないだけでなく、体に良くない成分が多く入っている可能性がある。むやみに肥料をやると濃い緑のほうれん草ができてしまう。肥料は時期をみて適切に、少な目に使用するのが重要だ。

・収穫の後は種植え

さて、収穫が終わったら室内で種植えだ。こちらの種植え用パレットは仕切りなしのものだ。土を載せて平らに整形する。
パレット

次にパレットに種を植える穴をあける。こちらの穴あけ器はこのサイズのパレット専用のもので8×16で128個の穴があく。某農具メーカー(かなり有名)の商品で数千円するそう。とてもそうは見えないが。
穴あけ器

あけ終わったら種を植える。こちらはシソの種。小さく土の色と区別がつきにくいので同じ穴に二度入れないように注意しながら作業した。
シソの種

・植え終わったパレットは温床へ

完了したパレットをハウス内の温床におく。このオレンジの部分はホットカーペットになっており、寒い季節でも育苗することが可能だ。値段は数万円とか。農具はなにかと値段が高いことが多いらしい。
温床

その後とうもろこしの苗植えだ。この苗は少し成長しすぎてしまったとのこと。本来ならもう少し早く植えたいところだそうだ。ただセルポッドからは取り出しやすかった。
とうもろこしの苗

完了したら最後はカブの間引きだ。カブは10cm間隔で植えたはずなのに近距離に生えてしまっている。これだとどちらも生育が悪くなってしまうので10cm間隔以内に出てきてしまったカブを抜いてしまう。ついでに付近の雑草も抜くという作業だ。
かぶ

南房総太陽農園の研修はこれにて終了。いろいろな作業があった。まだまだ氷山の一角とは思うが、基本的な流れはつかめてきた気がする。

南房総オーガニック「南房総太陽農園」

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