農業で使われる肥料には大まかに有機肥料と化学肥料があるが違いはなんだろうか。そもそも肥料とは?気になったので少し調べてみた。
肥料取締法によれば肥料とは「植物の栄養に供すること又は植物の栽培に資するため土壌に化学的変化をもたらすことを目的として土地に施される物及び植物の栄養に供することを目的として植物に施される物(肥料取締法第二条第1項)」ということらしい。このことから単に土壌に使用されるものだけでなく、植物の葉面に散布されるものや、水耕栽培で用いられるような溶液状のものも肥料と定義される。
あくまで植物に効くのが肥料だ。土壌を改良するために入れられるものは肥料には入らないというのが表向きの日本の法律となっている。しかし肥料には土壌の質を変えること(意図してか否かに限らず)があり、特に有機肥料は土壌改善にも用いられていると思う。
では有機肥料とはどういうものだろう。大まかに言えば生物由来の成分で作られたもので、油かす、もみがら、ぬか等植物質からつくるものや、牛糞・鶏糞・豚糞を発酵させて作る堆肥などが主な例だ。これらは三大要素と言われる窒素・リン酸・カリウム以外の成分も微量に含まれることがあり、したがって土壌改良効果が出ることもある。有機肥料を個人で作る農家は多いが、ただ混ぜるだけでなく、発酵させて使うことが多いので、肥料として使用できるのにも時間がかかることが多い。
これに対して化学肥料とは、化学的処理された無機質肥料のことで、窒素・リン酸・カリウムそれぞれ一種類しか含まないものを単肥、単肥二つ以上を混合したものを複合肥料という。
さらに複合肥料の中でも一粒に三大要素の二つ以上が含まれるものを化成肥料と言う。
化学肥料はすぐ使用できるほか、効き目も即効性のものが多い。生育不良が見られれば、化学肥料をまくことで改善されることが多いのだが、効き目がいいので使う量が多いと肥料過多による肥やけが懸念される。また化学合成の時点で他成分が含まれないように作っているため、土壌改良を狙う場合は土壌改良資材を別途購入し、使用する必用も出てくる。
有機肥料は効き目がゆるく、肥やけになりにくいが即効性がなく、購入した有機肥料でも品質が毎回同じとは限らないので、化学肥料よりもタイミングや量などを気にする必用があり使用に技術がいる。
大まかな有機肥料と化学肥料の違いを調べてみた。今後もう少し深く調べてみようと思う。