瑞牆山荘から金峰山へ

久しぶりにテン泊登山に行った。今回登るのは金峰山だ。瑞牆(みずがき)山荘からのルートで向かうことにした。

テントは有名登山ブランドの高級テントではない。なので重い。久しぶりなので肩がちぎれそうだ。大丈夫なのか。

瑞牆山荘には山梨県韮崎駅からバスが出ている。1時間15分くらいだっただろうか。韮崎市周辺の観光地などを周りながら向かうので少し遠回りになっているようだ。だがこのバスしかないようなのでこれに乗るしかない。値段も2千円以上と少し高めな気が。

持ち合わせがなかったのでATMに寄っていたら一本遅れてしまい、登り始めは午後になってしまった。これがまず失敗だった。というのも計画では初日中に大日山荘でテントを張り、そのまま金峰山頂を登り、後日大日山荘から瑞牆山に向かいたかったからだ。まあ時間通りに登山口についていてもこの行程は無理だったろうな。

写真は瑞牆山荘。初日は天気が悪かったので下山後に撮影した。喫茶や売店もあるようだ。
瑞牆山荘

初めの看板だ。一番近い富士見平は予約制の山小屋でテントサイトもある。有料だがトイレもついていて、炊事などに使える水場もあるのでキャンプだけでも楽しめそうだ。
初めの看板

こちらが登山口。白樺がいい雰囲気だが、正面の熊注意の看板には少しひいた。もっともこの辺の方々にとっては日常のことなのだろう。バスの運転手は道を熊が横断しているところを見たことがあると言っていた。是が非でも出会いたくないものである。
登山口

富士見平の山小屋は撮り忘れてしまったが、約2時間くらいで大日山荘に到着した。すでに雨は降っている。写真は次の日のもの。中はかなり広い。大人30人くらいはいけると思われる。
大日山荘

もともと雨の予報だったのは知っていたのだが、弱雨で夕方あたりということだったので強行した今回の登山。雨は早々に降りだし、おかげでテントは雨の中張る羽目になった。しかもかなり冷える。長野と山梨の県境にある山だが、ゴールデンウイーク前ということで寒さ対策はほぼゼロ。またも山をなめていたらしい。

無事張れたので食事の準備をする。百均で買った豚骨ラーメンだ。なかなかうまい。
豚骨ラーメン

が、箸を忘れた。なので木の枝で代用。山ならではの代用品だ。
枝の箸

外から見たテント。これも翌日の晴れの写真。前日の雨はテント内ではかなり降っているように感じたが外へ出てみるとそれほどではなかった。まあしっかり濡れたので登山中はフライシートをはずして乾かしておく。
テント

翌日はばっちり晴れたので張り切って登り始めた。登り出して数分で見えた山の獣道に何やら白いものが。雪だ。まじか、まだ残ってるの。昨日の夜も寒かったしなー。まさか登山道にはないだろうなー。1時間後この予想は的中する。
雪

歩いていると木と木の間からいい眺めがお目見え。いい天気だ。
開けた景色

大日山荘から金峰山へは二通りのコースがあるが、今回は大日山荘→大日岩→砂払ノ頭→千代ノ吹上→金峰山山頂の順で行くことにした。こちらは大日岩付近で登場する鎖。
岩と鎖

しばらく森の中を登ることになる。あれ、凍ってるな。根のそばで溶けなかったのかな?
根の影の雪

そんなことはなかった。まだこんだけ残ってるんだ。どうしよう、アイゼン持ってない。
凍った道

なんとか周りの木をつかみながら進んでいくと、さらに凍った道出現。このあたりからテンパり出して砂払ノ頭まで写真がとれなかった。
さらに凍った道

とにかくまともに登山道を歩けないので、ルートを少しずらしたり、木に腕を回して完全に固定したりしてなんとか進んでいく。進んでいくごとに氷の範囲も広がり、砂払ノ頭直前はほとんど真っ白という感じだった。引き返そうとも思ったが、四つ這いになり、頭だけでている石をつかんだりして、なんとか登ることができた。

長い氷道を超えて砂払ノ頭に入った。先に見えるのは山頂と山頂そばにある五丈石。かなりの存在感がある。
山頂までの道

少し歩くと景色が開けてくる。富士山が見事だ。
稜線からの富士山

この稜線ははばが狭く、その先は断崖絶壁だ。地図にも注意事項に書かれていた。
gake

もうないと思ってたらここでも。アイゼン持ってないとだめだな、これは。岩と岩の間に雪が詰まってたりするので踏むとずぼっと行くことがある。結構ひやっとする。
稜線の雪

雪と氷のおかげで通常より時間がかかってしまった。こちらが五丈石。存在感抜群だ。写ってはいないが、鳥居から右の小さな祠に歩けるようになっている。
五丈石

そしてこちらが山頂。
金峰山山頂

も一つ山頂。
金峰山山頂2

帰りはあの凍った道を下るのかと下山前からかなり不安だったが、姿勢をとにかく低くして、3点支持を心がけて下って行った。もちろんただでは済まず、手のひらはけがするし、氷に滑って転ぶし、散々な目にあった。それでも大けがせず無事に下山できたのは良かったと思う。自分で自分をほめてあげたい。

帰りのバスの中で話しかけられたオジサン曰く、金峰山は百名山の中でもかなり人気なんだそう。確かに、あの稜線の眺めなら人気も出るだろう。

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