8月~10月はいちじくの収穫期となる。館山パイオニアファームは観光農園がメインなのでこの時期が一年で最も忙しい。ということでこの期間臨時の研修兼アルバイトをさせてもらった。
タイトルの写真は農園脇のコスモス。館山パイオニアファームはいちじくの観光農園でカフェも併設されている。いちじく狩りにきたお客様はいちじくを収穫した後、いちじくスイーツやコーヒーを涼しい店内で堪能できるという仕組みだ。実に理にかなっている。
こちらには週1~2程度伺ったわけだが、作業内容は主に草刈りと、翌日カフェで使用する用のいちじくの収穫、悪くなっている実の摘果などだった。たまに狩りのお客様の接客などもさせてもらった。いちじくは収穫適期の実を見つけるのがなかなか難しく、それが楽しさに変わるのか、いらっしゃるお客様は皆真剣に実を吟味されていた。完熟のいちじくは指で少しつまむと赤ちゃんのほっぺのように柔らかく、十字の割れ目が出来ているのが目安だ。
また完熟いちじくは数がすくない。いちじくは「一つの木に一日に一個熟す」と言われており、これが「いちじゅく」となり「いちじく」と言われるようになったそう。
いちじくの品種は桝井ドーフィン、グリーンいちじく、ネグローネ、ブルジャソットグリースの4種類が狩りの対象になる。こちらでは狩りのお客様にまず全ての完熟の実を試食してもらい、完熟を触って適期の実を確かめて狩りに向かってもらうといった形をとっている。
この完熟の実がとにかくおいしい。狩りのお客様は皆その食感と味にかなり驚いていた。
というのもいちじくは完熟になると悪くなるのが早いので、スーパーなどでは完熟前のものを置いているそうだ。筆者も試食させてもらったが正直初めての食感だった。これはなかなか他では食せないだろう。
さらに無農薬で作られていることから皮ごと生で食べられるというのもおいしさの秘密だ。皮は非常にやわらかく、しかし実とは違う食感なので、一切れで二つの食感が楽しめる。
この完熟の実をふんだんに使ったスイーツはもちろん大人気だったが、それ以外にもジャムやドレッシングなどもあり、意外と色々な使い方ができる商材だなと感じた。
館山から少し三芳村方面に入ったこちらの農園は周りが田んぼで眺めがよく、それがまた人を来やすくしているのかもと感じた。
館山パイオニアファームのカフェは通年営業なので、もし近くに来ることがあれば寄ってみるといいだろう。海側とはまた違った雰囲気に癒されることと思う。